いつものテーマと異なる内容で御免なさい。少し書き留めておきたくて。また大変な地震です。
文章は能登半島地震のことです。私の見方が偏っているかも知れませんし、あまりよい内容でもありませんので、気分を害してしまったら申し訳ありません。お盆に流そうと下書きしておいたものです。
この現代社会において、防災に対しての備えなど、伊勢湾台風から始まり阪神や東日本大震災など何度も経験を積んでいることで、既に災害対策は整っているとばかり思っておりました。ところが、それどころか、その枠組みや取決めこそ充分に備えている様に見えますが、肝心の実となる中身は全く空っぽの状態であること、現実になるとまだまだ上手く稼働出来ていないことに、現地に出向いて改めて実感しました。
能登半島地震が発生した直後、まだ通信が緊急用に制御され始められていない頃、孤立してしまった珠洲市など半島先の人々から、食料支援について拡散がネット上でなされていました。
少しでも協力出来ればと思い立ち、職業柄軽バンにめいいっぱい食料を積んで、即現地に駆けつけました。
こんな事態が目の前で、ところ狭しに起こっていました。
振り返って…。
こんなに先進国として育ってきた国が、いざ災害に見舞われたとき、体育館や公民館という非難する場所だけはあるが、そこには非難した人がいるだけで、生き延びるための対策や災害用設備がほとんど整備されていないこと。
具体的には、備蓄燃料、食料、水、衣類、通信、こうしたものがほとんど整備されていませんでした。半島と言えども陸続きの、そんなに距離も離れていない、ちゃんとした役場もある町です。
一言、
災害から国の初動まで各世帯が持ち堪えれる、約5日間分の備えを都会でも田舎でも、個人個人が備えておくことが大切かと。水、米、携帯トイレ、レトルト、携帯ガスコンロ、寝袋をいつでも車に持ち出せるように箱詰め。
現地では、体育館や公民館に満員の人々。
電気は幸いにも寸断されていませんでしたが、水道が止まっており、水が無い、米が無い、燃料が無い、トイレも使えない、携帯も市役所や公民館付近しか繋がらず連絡も取れない。1月の真冬です。
災害用の主食や水は当然あるだろうと思い、日持ちするものを持ち込みましたが、あるはずの避難食と水が地震発生から2日程なのに殆ど無いのです。そうか⤵︎主食や水の方がよかったのか…。珠洲市までは道路が塞がれ、通れる道筋が無く、ナビも繋がらず役に立たなかったので、まだ被害の少ない奥能登の学校で持ち込んだ荷物を下ろしました。そこでも500ミリのペットボトルの水をひとりひとりノートに名前を書いて、ギリギリの配給をされていました。
軽バンにいくら食料を積み込んでも、皆さんの一食分にしかなりません。いただけるのは水ですか?米ですか?…と聞かれ、いやすみません、そんなものは準備があるとばかり思い、大量にありますが、保存食やお菓子なんです…すみません。
こうした状況が、同じ時間帯の直ぐそばにある金沢や新潟では、普段通り物が溢れかえるこの世の中に、本当にこんなことあるの…?と、目を疑う程でした。
昔は、学校のプールの水が急時の下水にもなっていました。1教室に一台、エアコンではなく石油ストーブで灯油の備蓄も有りました。
経済の発達なので、オール電化や再エネが悪いわけではないのですが、災害になれば今も昔も同じです。電気や水が止まれば全てが止まります。全て昔と同じ、人の手で凌がなくてはなりません。
生活が整い過ぎて、いざと言う時に何をやっていいやら混乱…。
避難先の備蓄燃料や食料、急時用の現実的な備えが必要です。お金はあっても、コンビニは商品も一瞬で尽き、商品の運搬はちょっとした台風でも交通や製造元に影響が出てしまい、ストップします。電力も停電すればコンビニの予備電は3〜4時間程しかもちません。冷蔵設備が止まると商品も粗方ダメになるのです。レジも止まります。スタッフも店に来れないのです。店の混乱や防犯のために、コンビニもインフラとしての機能は果たせないのが現状です。ガソリンスタンドも地震や津波となればタンクの点検が必要で、店は閉まり、燃料は買えません。復旧しても少量の切売りと長蛇の行列です。車も思う様に使えません。
道路の橋はせり上がり普通車は通行出来ず。
〜 発生後、2年近く経ってもいまだガレキの山が片付いていないのです。国は一体何をやっているのだろうか 〜
政府は自分達の利権や選挙のことばかり考えて、復興などそっちのけ。いったい今の日本は何処へ向かおうとしているのか。起きてしまってから予算を拠出するのであれば、充分出なくて良いから隅々まで必要な分くらいは事前に予算をしっかり使って欲しい。ダメージがあまりにも甚大過ぎます。備えに投じれるのは国だからこそできること。その為の我々の血税。同じお金でも、どれだけの人や市町村が助かるか、どれだけの効力を発揮できるか。
考えていると、いたたまれなくなります。
今回はあまりにも遠く、手も足も出せません。
支援や対策のきっかけになれば幸いです。